春分の日は、日本の祝日法では「自然をたたえ、生物をいつくしむ」と定められています。
春のお彼岸は春分の日を挟んだ7日間。
今年の春のお彼岸の期間は3月17日〜3月23日です。
この期間は春分の日を中心として設定されており、
3月17日の初日を「彼岸入り」、
3月20日の春分の日を「彼岸の中日」、
3月23のの最終日を「彼岸明け」
と呼びます。
中日の春分の日には、お墓参りをして、お仏壇にぼたもちをお供えし、ご先祖様を供養する習慣があります。
お彼岸といえば、お供えものの定番「ぼたもち」や「おはぎ」。
いずれも、もち米とうるち米を混ぜて炊き、適度につぶして丸めたものを小豆あんで包んだ和菓子ですが、一体どこが違うのでしょう?
そもそも、なぜお彼岸に「ぼたもち」や「おはぎ」を食べるのでしょう。。
春は「牡丹餅」
秋は「御萩」
季節によって呼び名や作り方が違う
春に咲く牡丹の花にちなみ、春は「ぼたもち」といい、「牡丹餅」と書きます。秋は萩の花にちなんで「おはぎ」といい、「御萩」と書きます。
🌸作り方:形の違い
牡丹は大きくて丸い花、萩は小さくてやや細長い花。そこで、「ぼたもち」は大きめで丸い形に、「おはぎ」は小ぶりで俵の形に作ります。
🌸作り方:あんの違い
材料となる小豆は秋に収穫されます。とれたての小豆が使える秋は、皮ごと使った粒あんに、冬を越した春は、かたくなった皮を取ってこしあんにして使っていました。だから、「ぼたもち」はこしあん、「おはぎ」は粒あんを使って作ります。
現在は、こうした違いにこだわらないものが多くなりましたが、本来は春と秋で区別していたわけです。また、小豆あんをぼたもち、きな粉をまぶしたものをおはぎと呼んだり、米粒が残らない餅状につぶしたもの(俗称:皆殺し)をぼたもち、米粒が残ったもの(俗称:半殺し)をおはぎと呼ぶなど、地方によっても様々です。
おはぎ・ぼたもちをお供えしてご先祖様に感謝の気持ちを伝えましょう。
🌸なぜ、お彼岸に「おはぎ・ぼたもち」をお供えするの?
お彼岸に「おはぎ・ぼたもち」をお供えする由来は、諸説ありますがその一つが、小豆の赤い色には魔除けの効果があると古くから信じられており、邪気を払う食べ物としてご先祖様にお供えされてきました。また「もち米」と「あんこ」2つの物を「合わせる」言葉の語呂から、ご先祖様の心と自分たちの心を「合わせる」という意味もあるそうです。そして最後に、昔は現代のように甘くて美味しいスイ―ツは誰でも食べられる時代ではなく、特に「さとう」が貴重であったため、その「さとう」を使用した食べ物はとても貴重でした。
昔より日本人は、お彼岸というご先祖様へと通ずる特別な期間に、魔除けである小豆と高級品である砂糖を使用して「おはぎ(ぼたもち)」を作りご先祖様へとお供えをして、感謝の気持ちと一緒にいろいろな願いや祈りをお捧げしていたのでしょう。
時代は変わっていきますが、ご先祖様を大切にする思いだけは変わらないで欲しいものです。